快適な住まいを科学する - オフィス露木の建築技術と研究開発の取り組み

私たちの暮らしの「快適さ」や「安全性」を支える建物。その性能を高めるために、当社では日々、さまざまな研究開発に取り組んでいます。今回は、当社が行っている主要な技術開発や研究の一部をご紹介いたします。

快適な住まいを科学する - オフィス露木の建築技術と研究開発の取り組み

■ 木造住宅における断熱工法の開発

日本の多くの住宅が採用する木造構造。その断熱性能を高めるため、部位ごとの最適な断熱工法を開発しています。

▼ 基礎・床まわり

  • 基礎断熱工法:基礎コンクリートを囲うように断熱材を配置し、床下からの熱損失を防ぎます。
  • 土間床工法:床全体をコンクリートで仕上げる土間構造に対応した断熱方法を開発。
  • 床断熱工法:床下からの冷気を遮断し、室内の快適性を高める断熱材の配置技術。

▼ 外壁まわり

  • 外張り工法:柱の外側に断熱材を施工し、断熱性・気密性の向上を実現。
  • 異種断熱材併用工法:高性能な異なる断熱材を適材適所に使い分けるハイブリッド工法。

▼ 屋根まわり

  • 屋根断熱+小屋裏換気工法:断熱と換気を組み合わせて、夏の暑さを効率よく排出。
  • 屋根断熱+屋根通気工法:屋根材下に通気層を設け、熱気の蓄積を防止します。

■ RC造建築における断熱防水工法の開発

断熱性能比較

鉄筋コンクリート造建築に対応した乾式屋上断熱防水工法を開発。従来の湿式工法に比べて施工性が高く、耐久性と断熱性能を両立した工法です。


■ 断熱性能の評価技術

熱カメラ環境実測

建物の断熱性能は、理論だけではなく、シミュレーション実測評価によっても検証しています。

  • 建物断熱性能シミュレーション:設計段階でエネルギー効率を可視化。
  • 熱環境測定:熱カメラなどを用いて実際の室温や熱分布を調査。

■ 断熱複合パネルの開発

複数の断熱材を組み合わせた断熱複合パネルを開発。現場での施工を簡便にしつつ、高性能な断熱性能を実現しています。


■ 太陽エネルギーを活かす住まいへ

環境に優しい暮らしのために、ソーラーシステム住宅の開発を進めています。

  • ソーラー住宅システムの設計と認定申請書類の作成
  • 太陽電池パネルの発電量シミュレーションによって設計段階からの最適化をサポート。

■ 建築物の断熱診断

既存建築の断熱改修のために、断熱診断システムを独自に開発。住宅から冷凍倉庫まで、幅広い建物の省エネ化を支援しています。


■ 地下室の開発

快適に使えるルームサイズの地下室を開発。断熱性・耐湿性・構造安全性を確保しながら、空間の有効利用を提案します。


■ 地震対策 ― 制震部材の開発

粘弾性ダンパー付筋交い

地震に強い建物づくりのため、粘弾性ダンパー付筋交いを開発。揺れを吸収し、建物へのダメージを最小限に抑えます。


まとめ:性能も安心も、「見える化」する技術へ

私たちは、断熱や省エネ、耐震といった性能を科学的に設計し、確かな技術で実現することを目指しています。これからも人と環境に優しい住まいづくりを支えるために、研究・開発を続けてまいります。